中学・高校と6年間、軟式テニスしかやってこなかった私が、大学で硬式テニス部に転向しました。同じような境遇の方に向けて、転向を決めた理由とそのときの気持ちを振り返ります。
- 軟式6年の筆者がなぜ硬式への転向を決めたか
- 軟式部もあったのにあえて硬式を選んだ理由
- 転向を迷っている方へ、当事者目線でひと言
「テニス=硬式」——軟式しかなかった中高6年の憧れ
ずっと「テニス」という言葉から思い浮かべるのは硬式の黄色いボールでした。
中学に入ったとき、テニス部といえば軟式しかありませんでした。「テニス=硬式」というイメージで育ってきた私にとっては、少し戸惑いがあったことを覚えています。子どものころに見ていた『テニスの王子様』の影響もあったと思います。あの作品の中のテニスは、間違いなく硬式でしたから。
とはいえ、実際に軟式を始めてみると、これが普通に楽しいんですよね。あの「ポン」という独特の打球音が気持ちよくて、気づいたらはまっていました。ダブルスでペアと息を合わせて点を取れたときの達成感も、今でも好きな感覚として残っています。
ただ、ずっとどこかに「いつか硬式もやってみたい」という気持ちがありました。6年間、その気持ちを持ったまま軟式を続けてきた感じです。軟式が嫌いだったわけではない。ただ、憧れが消えなかった。あなたも似たような気持ちを抱えていたことはありませんか?
大学で訪れた、硬式テニスに転向するチャンス
大学に入って初めて「硬式テニス部」という選択肢が目の前に現れました。
大学にも軟式テニス部はありました。軟式を続けるなら、そちらに入るのが自然な流れだったかもしれません。でも、私はあえて硬式テニス部を選びました。
決め手は「部ならコートを自由に使えること」でした。サークルではなく部活として入ることへのこだわりはそこにあります。どうせやるなら本気でやりたかった。コートに好きなときに来て、ボールを打ちたかった。それが一番大きかったです。
それに、大学というタイミングでまったく新しいことに挑戦したいという気持ちもありました。軟式を6年やってきた。中学・高校でやり切ったとも言える。だったら次は、ずっと憧れていた硬式に挑戦する番だ、という感覚です。
新歓の日、不安より「やっとやれる」が勝っていた
実は大学2年の春に、一人で新歓に乗り込みました。
1年生のときは、なかなか踏み出せなかったんです。2年になってから行くのは少し後ろめたさもありました。「今さら…」という気持ちはたしかにあった。周りは1年生ばかりかもしれない。軟式しかやってきていないのに、大丈夫だろうか。
でも実際にその場に行ってみると、不安より「やっとやれる」という気持ちの方がずっと大きかった。ワクワクしていました。勢いとその場の雰囲気に背中を押されながら、気がついたら「よろしくお願いします」と言っていました。
あとで知ったのですが、同期で入部希望の人がたまたま私一人だったらしく、先輩たちにはかなり喜ばれました。「重宝されている」という感覚が、最初の不安をあっという間にかき消してくれたのを覚えています。
転向を迷っている方には、こう伝えたいです。軟式出身であることは、マイナスでもハンデでもありません。迷っているその気持ちは、憧れの裏返しだと思いますよ。
そして、ボールは想像の倍以上飛んでいった
初めて硬式ボールを打った日、私の理想と現実は派手に食い違いました。
新歓の日に生まれて初めて硬式のラケットを握り、ボールを打ちました。打った瞬間、ボールが想像の倍以上吹っ飛んでいきました。全部アウト。「なんだこれ」と思いながら軟式と同じ感覚でとにかく振り続けたら、先輩にそっと「フォーム、直しましょうか」と声をかけられました。
でも、それでよかったと思っています。その「吹っ飛んでいく感覚」が、私がずっと憧れてきた硬式テニスとの最初の出会いでした。苦戦の始まりでもありましたが、楽しい苦戦です。
転向後にぶつかった壁や、軟式の癖をどう直していったか、については別の記事で書いていきます。今は「やっとやれる」という気持ちのまま、この記録を残せてよかったなと思っています。

コメント