軟式テニスを6年間やってきた私が、大学から硬式テニスに転向しました。「軟式の経験って、硬式に活きるの?」——これ、転向前に私がいちばん気になっていた疑問です。
活きる部分もある。でも、苦労する部分もある。どちらかに断言できるほど単純ではありませんでした。この記事では、転向してわかった「軟式経験が武器になった瞬間」と「軟式の癖に悩まされた瞬間」を、両方正直に書いていきます。転向を決めた経緯についてはこちらの記事で書いているので、気になる方はそちらもどうぞ。
- 軟式経験が硬式テニスで活きた3つの場面
- 軟式の癖と道具の違いで苦労したこと
- 「有利か不利か」という問いへの転向者の正直な現在地
軟式経験がそのまま活きた、3つの武器
転向直後、いちばん驚いたのは「意外と打てる」ショットがあったことでした。
① サーブ・ボレー・スマッシュ
転向1ヶ月目。コーチや先輩に「軟式出身なんですよね」と話すと、決まって「じゃあサーブ系は大丈夫そうですね」と言われました。最初は半信半疑でしたが、実際に打ってみると、軟式で覚えた体の動かし方が活きる部分を感じました。
スマッシュも、ボレーも。体の動かし方には活かせる部分がありました。ただ、硬式のグリップや面の向きまで同じというわけではありません。軟式で覚えた動きと硬式で調整する点を分けて考えると、練習しやすくなります。ボレーに特化した練習についてはこちらの記事でも書いているので、参考にしてみてください。
軟式出身者がボレーで詰まる理由と、実際に効いた練習ステップ記事を読む →② バックハンド
「意外と打てる」——これが正直な感想です。軟式のバックハンドは硬式と打ち方がまったく異なるので、変な癖が乗ってきません。むしろ「先入観なし」で打ち始められる分、素直に教わりやすかった気がします。私には、フォアに比べてバックの方がなじみやすく感じられました。バックハンドで詰まりにくい理由と基本の習得ポイントはこちらの記事にまとめています。
軟式と硬式のバックハンドの違い|転向後に両手バックを覚えた私の感覚記事を読む →③ ラリー感覚とダブルスの戦術眼
「ボールを追う」「相手のコースを読む」「ペアと連携する」——これらは軟式でも硬式でも変わらない部分です。ゼロから始める人と比べると、ゲームの流れを読む力は最初から持ち込めました。
余談ですが、転向して気づいた副産物があります。軟式の振り方でフォアを打つとロブっぽい球になることがあるのですが、これが実戦で異様に効くんです。相手に「そのロブ嫌い」と言われたことが何度か……。本人は悩みのタネなのに、という複雑な気持ちでした。
逆に、軟式から硬式に転向して苦労したこと
活きる場面がある一方で、軟式の癖がそのまま足を引っ張る場面もありました。
① フォアストローク——最大の壁
転向していちばん苦労したのが、フォアストロークです。軟式と硬式では、フォアの打ち方の構造がそもそも違いました。軟式の打ち方のままで打つと、ボールが吹っ飛んでいきます。全部アウト。「なんだこれ」という感覚でした。
転向初日、新歓の場で先輩にやんわり「フォーム、直しましょうか」と声をかけてもらったことを今でも覚えています。軟式6年のキャリアがあるからなんとかなると思っていたのに、最初の打球からいきなり現実を見せられました。
「じゃあ直せばいい」と思うのですが、これが一筋縄ではいかない。直そうとするたびに別の問題が出てきて、しばらく「アウトか、変な球か」の二択が続きました。今も格闘中です。テイクバック・手首・振り抜きの具体的な話はこちらの記事に詳しくまとめているので、技術的に詰まっている方はそちらをどうぞ。
軟式から硬式転向でフォアが打てない——3つの壁と実際に効いた直し方記事を読む →② ラケットの重さとコントロール感の違い
軟式のラケットは軽くて細い。硬式のラケットは明らかに重い。持った瞬間から「これ、振れるかな」と不安になりました。
思い切り振っているつもりなのに、ボールが意図した方向に飛ばない。焦るとどんどん変な打ち方になって、また迷子になる。ラケットの重さへの慣れは、今も現在進行形の課題です。
「有利か不利か」より、硬式は転向者にとって別物だと感じている
正直に言うと、「軟式経験は有利ですか?」という問いに、まだはっきり答えられません。
活きる部分がある。間違いなく。でも、苦労する部分も同じくらいある。「有利か不利か」という二択で語るより、「軟式とは別物のスポーツ」として向き合ったほうが、転向後の練習がずっと楽になった気がします。
「軟式をやってたから大丈夫」でも「軟式の癖があるからダメ」でもなく、単純に「硬式テニス、難しいな」と楽しみながら格闘している——それが私の現在地です。まだ転向途中なので、この答えはこれからも更新されていくと思っています。
あなたは転向してみて、軟式の経験が「活きた」と感じる場面と「邪魔だった」と感じる場面、どちらが多かったですか?
