技術

軟式出身者がフォアストロークで詰まる理由と、実際に効いた矯正ポイント

軟式テニスを6年やってきて、硬式に転向してまず壁になったのがフォアストロークでした。

「軟式でもフォアは得意だったのに、なぜ打てないのか」——打つたびにボールがアウトになったり、変な球になったりして、最初は本当に戸惑いました。原因は3つの癖にありました。同じ経験をしている方に向けて、詰まったポイントと実際に効いた対処をまとめます。

この記事でわかること
  • 軟式出身者がフォアで詰まりやすい3つの壁
  • テイクバック・手首・振り抜きそれぞれの具体的な直し方
  • 癖が無意識に出る場面と、実際に効いた防ぎ方

 

 

軟式出身者がフォアで詰まる3つの壁

軟式と硬式ではフォアの作り方がそもそも違う。その結果、軟式の癖が3つの場所で邪魔をしてきます。

 

壁① テイクバックを引きすぎる

軟式はラケットを背中まで引いてパワーを溜める打ち方が多いですが、硬式ではテイクバックをコンパクトにとどめるのが基本です。

大きく引くとスイングが乱れやすく、コンタクトポイントもずれます。「ラケットヘッドが体の外に出ない程度」が目安。軟式の癖でどうしても引きすぎてしまう場合、まず意識するのはここです。

対処として効いたのは、左手(非利き手)を前に出してボールを「捕りに行く」イメージを持つことです。左手が前に出ると、自然とテイクバックのコンパクトさと体の向きが同時に整います。

 

壁② 打点で手首をこねる

軟式では打点で手首をこねてボールを押し込む感覚がありますが、硬式ではこれが面の乱れに直結します。

硬式のフォアでは、手首はある程度固定してスイングします。「力を入れる」というより「余計な動きをさせない」イメージ。グリップを握りすぎず、手首がリラックスした状態でスイングに乗せていくと、面がブレにくくなります。

軟式時代に手首を積極的に使っていた方ほど、ここに違和感を感じるはずです。「固定する」というより「使わない」という意識を先に持つと入りやすかったです。

 

壁③ 振り抜けずにロブになる

「ラケットを放り投げるイメージで、面が下を向くように振り抜く」——これが一番わかりやすい表現でした。

注意が必要なのは「手首でこねて面を下に向けない」こと。下から上へのスイング軌道の中で、自然とラケット面が前向きから下向きに変わっていく感覚です。うまく振り抜けると、フォロースルーのラケットは肩より上に抜けます。

フォロースルーがどこで止まっているかが判断の目安になります。肩より下で止まっている場合、振り抜けていないサインです。

 

 

癖が出やすい場面と、実際に効いた対処

3つの壁を意識していても、軟式の癖は無意識に出やすい場面があります。

特に多いのは「ラリーが速くなったとき」と「打点が体に近いとき」です。テイクバックを考える余裕がなくなると、大きなテイクバックが戻ってくる。打点が詰まると手首でこねて合わせようとする。

一番効いたのは、「左手を前に出す動作」を毎球のルーティンとして体に入れることです。打つ前に左手を前に出す——それだけで、コンパクトなテイクバックと体の向きが自動的に作られます。「何を意識するか」を減らして「左手」一点に絞ったことで、ラリー中でも崩れにくくなりました。

また、「ロブばかりになる」時期が続く場合、振り抜けていないサインです。ロブが増えてきたと気づいたら、フォロースルーが肩より上に抜けているか確認してみてください。

 

 

ボレーの軟式癖については、こちらの記事にまとめています。フォアと合わせて確認するとより整理できると思います。

軟式出身者がボレーで詰まる理由と、実際に効いた練習ステップ
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一方、バックハンドは軟式の癖がほぼ出ないショットです。フォアで詰まっている間にバックを並行して練習するのがおすすめです。バックハンドの習得ポイントはこちらの記事にまとめています。

軟式出身者がバックハンドで意外と困らなかった理由と、両手バックハンドの基本
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なお、ここで書いた「振り抜き」の感覚を実際のラリーで掴めたときの体験談は、こちらの記事に書いています。面を下げて肘を上げる——その一点で回転がかかり始めた日の手応えをまとめました。

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よくある質問

Q. 軟式のフォアは全部捨てて一から作り直す必要がありますか?
A. 全部捨てる必要はありませんが、テイクバック・手首・振り抜きの3点は硬式向けに作り直す必要があります。体の使い方やフットワークは共通する部分も多いので、ゼロから始めるよりはずっとやりやすいはずです。

Q. トップスピンはいつから意識すればいいですか?
A. 最初から意識する必要はありませんが、「飛びすぎてアウトが多い」「ネットが多い」どちらかが続く場合は早めに振り抜きを見直す方がいいです。フラットで慣らしてから段階的にスピン量を増やすアプローチが取り組みやすいです。

Q. 素振りで意識するポイントは?
A. フォロースルーの位置(肩より上に抜けているか)と、左手を前に出して打点を作る動作の2点に絞ると整理しやすいです。素振りは鏡の前や動画で確認すると客観的に見やすくなります。

 

 

まとめ

  • テイクバックはコンパクトに体の前にとどめる。左手を前に出す動作をセットで意識する
  • 手首は余計な力を入れずに固定。スイング中にこねない
  • 振り抜きは「放り投げる」イメージで自然に面を下へ。フォロースルーが肩より上に抜ければOK
  • 癖が出やすい場面(ラリーが速いとき・打点が詰まったとき)は「左手を前に出す」ルーティンで対処
プロフィール
Dr.独特

中学・高校の6年間、ソフトテニス部に所属。大学に入って硬式テニスに転向しました。
軟式の経験が活きる部分もあれば、むしろ邪魔になる部分もあることを痛感。
転向者にしかわからないこの感覚を共有していきます。
転向を迷っている人、同じ道をたどってきた人に「あるある」と思ってもらえたら嬉しいです。

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