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軟式と硬式のダブルスを比べるときは、「軟式は前衛・後衛が固定、硬式は自由」とだけ考えない方が正確です。前衛・後衛は戦術上の役割を表す言葉で、実際の陣形や移動には複数の選択肢があります。
この記事では、転向後にペアと動きが合わない方に向けて、役割、陣形、配球を整理します。特定の陣形を競技全体の唯一の正解とは扱いません。
前衛・後衛という役割とサーブの担当は別
前衛はネット付近、後衛はベースライン付近での役割を指すときに使われます。一方、誰がサーブやレシーブをするかは競技の順序に従います。前衛だからサーブをしない、ということにはなりません。
ソフトテニスの指導資料にはネットプレーヤーの育成やマッチへの対応が含まれています。硬式のLTA入門でも、サーバー側・レシーバー側の立ち位置とペアの連携を説明しています。出典:日本ソフトテニス連盟・コーチ1養成講習会用マニュアル、LTA・ダブルス入門。
硬式では1人が通常のサービスゲームを担当し、ソフトテニスでは同じペア内で2ポイントずつ交代します。この違いは、どの位置からポイントを始め、その後どう動くかを合わせる際の確認点になります。
陣形は二人の前後関係で読む
| 陣形 | 二人の位置関係 | 考えること |
|---|---|---|
| 雁行陣 | 一人が前、一人が後ろ | ネットでの攻撃と後方の守備を分担する |
| 並行陣 | 二人が前方などで並ぶ | 左右の連携、足元とロブへの備え |
| ダブル後衛 | 二人が後方で構える | ラリーの安定と前方の空間への対応 |
これは位置関係を読むための整理です。「並んでいる」といっても、二人がいつも完全に同じ深さに立つわけではありません。球の位置や相手の体勢に応じて前後の差ができます。
また、ポイント開始時の陣形と、ラリー中の位置は分けて見ます。雁行陣から始めて前へ出ることもあれば、ロブで後方へ下がることもあります。静止画一枚で役割が固定されていると判断しないようにしましょう。
サーブの次の動きまでペアと合わせる
サーブを打った後に前へ出るなら、どこまで進み、相手のリターンに備えていつ構えるかを確認します。前に出ない場合も、ペアが中央へ動いたときにどこをカバーするかを合わせます。
レシーブ側も、返す方向で次の状況が変わります。相手前衛の届きやすい高さへ返すのか、クロスへ返すのか、ロブを使うのかを意識すると、返球後の立ち位置を決めやすくなります。
転向直後なら、まず普段の得意な陣形から始め、サーブ順やリターン後の動作を確認する方法があります。いきなり全員が自由に動くより、「この球では誰がどこへ動くか」を一つずつ合わせる方が連携を作りやすくなります。
ポーチは動いた後の空間まで考える
ポーチは、前にいる選手が中央などへ動いて相手の返球を取りに行くプレーです。触れるかどうかに加えて、取れなかった場合や、相手が別のコースへ打った場合も考える必要があります。
ペアが動いたら、もう一人はどこへ備えるのか。中央の球を二人とも見送らないか。反対に二人同時に取りに行かないか。この確認が、陣形の名前を覚えることより先に必要な場合もあります。
ロブと中央の球の担当を先に決める
二人の間を通る球や、前衛を越すロブは、役割が曖昧になりやすい場面です。「取れる方が取る」だけでなく、基本の担当と、無理な場合の声を決めておくと混乱を減らせます。
サイドを替わる際には、戦術の説明を長くするより、「次はロブを任せる」「中央は声を出す」など一つの行動を共有すると、次のポイントで試しやすくなります。大会での助言や相談は、その競技・大会の時間と規則に従ってください。
配球の相談では、取れたポイントだけでなく、二人の担当が曖昧で失った場面を見直します。相手の強打に負けたのか、中央を互いに任せたのかでは、次に変えることが違います。陣形を丸ごと替える前に、担当一つの共有で改善するかを試せます。
よくある疑問
軟式は必ず前衛と後衛を固定しますか。 陣形や役割には選択肢があります。経験していたチームの方針を、競技全体の制約として扱わないでください。
硬式では必ず並行陣にすべきですか。 自分たちの技術、相手の球、試合の状況によります。陣形の名称より、何を攻めてどこを守るかを共有することが先です。
実際の転向ではどう感じたか
転向後のボレー練習は、こちらの体験記事で読めます。一般的な説明と、一人の転向者の経験を読み分けてください。
ペアとの声掛けを含む文化の違いは、こちらの体験記事で読めます。一般的な説明と、一人の転向者の経験を読み分けてください。
関連する基礎知識
違いの全体像はこちらの記事にまとめています。
サーブとレシーブの順番はこちらの記事で説明しています。
ネットプレーの基本はこちらの記事で説明しています。
配球に使うショットはこちらの記事で説明しています。
参照資料
資料確認日:2026年10月25日。ルールは大会要項と現行規則、製品は使用する型番の最新仕様を確認してください。
